『ベルンの奇蹟』
サッカー、そしてスポーツの持つ力というのは驚異的。
1954年のサッカーW杯スイス大会での西ドイツの優勝。
それは敗戦国ドイツの人々に希望を与え、今もドイツでは“ベルンの奇蹟”として語り継がれている。
・・・全然知らなかったけど。
この映画は、その英雄であるドイツ代表も描いてはいるけれど、物語の主軸はあくまで炭坑の町に住む親子です。
11歳になるマチアスはサッカー好きの少年。兄と姉とで母の経営するバーを手伝い、なんとか幸せに暮らしている。そんなある日、11年間シベリアに抑留されていた父が帰ってくる・・・。
長く不在で顔も知らない父親の突然の帰国。そして起こる混乱。
近いところでは、昨年公開されたアンドレイ・ズビャギンツェフ監督の『父、帰る』と同じ、普遍的なテーマだけれど、この『ベルンの奇蹟』は、それにサッカーW杯を絡ませる。
なかなか感動的です。
親子ものだし、スポーツものだし。ま、そりゃ感動するでしょって言えなくもないですが。ともかく、上映2時間。きっちり楽しみました。
スポーツ映画は割合観るほうですが、なんだろ。どうにも覚えていない。
上映中は十二分に楽しむくせに不思議なものです。
『エニイ・ギブン・サンデー』なんて、アル・パチーノの演説に煽られてすっかり熱くなって観たはずなのに、もはやなにがなにやら・・・。
スポーツ映画につきものの終幕に訪れる勝利によるカタルシスが他のすべてを押し流してしまうのかな。
かといって負けて終わったら、それこそその敗北が他のすべてを押し流してしまうだろうし。
それだけ圧倒的なパワーだということか。
おまけにひとつ。
アディダスの創始者による、サッカー用スパイクの新作の逸話が出てきます。
ちょっとトリビアな気分。
DAS WUNDER VON BERN
2003/ドイツ/エレファント・ピクチャー/ゼーンケ・ヴォルトマン監督/シャンテ・シネ/1h57
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